ブルンジ共和国
ブルンジ共和国(ブルンジきょうわこく)は、中部アフリカの内陸に位置する小さな国家。ルワンダ、コンゴ民主共和国、タンザニアと国境を接している。多数派のフツ族と少数派のツチ族の間で対立があり、1962年の独立以降たびたび衝突し、1993年には内戦にまで発展している。
日本人にあまり知られていないアフリカの国
ブルンジ共和国(ブルンジきょうわこく)は、中部アフリカの内陸に位置する小さな国家。ルワンダ、コンゴ民主共和国、タンザニアと国境を接している。多数派のフツ族と少数派のツチ族の間で対立があり、1962年の独立以降たびたび衝突し、1993年には内戦にまで発展している。
正式名称はルンディ語で、Republika y'Uburundi。フランス語で、Republique du Burundi。日本語の表記は、ブルンジ共和国。通称、ブルンジ。
1884年、ドイツの植民地(ドイツ領東アフリカ、ドイツ植民地帝国)の一部になる。1918年、隣国ルワンダとともにルアンダ=ウルンディとしてベルギー領になる。1962年にムワミ(国王)を元首とするブルンジ王国としてベルギーから独立。1966年に最後のムワミが廃されて王制が廃止され、ミシェル・ミコンベロをリーダーとする共和国となる。その後、少数民族のツチ族による支配に不満をもつフツ族が、1972年に反乱をおこし1万人のツチ族を殺害する事件が発生する。この事件の報復として同年、4月から10月にかけてツチ族系の軍隊がフツ族10万人を殺害するという事件につながった。
1987年9月に、国軍による無血クーデターでツチ族のピエール・ブヨヤ政権が誕生。民族融和を推進するが、民族間の抗争を止めることはできなかった。ブヨヤ政権は事態を収めるため、フツ族から首相を指名する他、複数政党制を導入し、1993年6月には複数政党制で選挙を行った。
選挙の結果、フツ族のメルシオル・ンダダイエ大統領が歴史的勝利をおさめて大統領に就任するが、10月にはクーデター未遂事件がおこり、ンダダイエ大統領は暗殺される。その後も多数民族であるフツ族系の大統領が選出されるが、ツチ族系の国軍を抑えることはできず、報復合戦は継続された。
1996年7月には、クーデターでブヨヤ大統領が暫定政権をつくるが、国際連合もアフリカ統一機構もこれを認めなかった。ブルンジに対して経済制裁が行われたが1997年には緩和され、1998年から和平交渉が始まった。しかし現在も合意には至っていない。
2003年に近隣諸国の仲介で和平協定が成立した。各民族の武装組織は政党化し、総選挙を経て2005年8月に挙国一致政府が成立した。しかし、フツ族の反政府組織民族解放軍(FNL)はその過程を拒否し、武装活動を続けた。
2006年3月になって主流派が交渉姿勢を示した。18日、政府との即時停戦と2週間以上に包括的停戦協定を締結するという枠組み合意に調印した。
2008年12月5日、ブルンジ政府とFNLとの間に正式な和平と権力分担が合意され、ンクルンジザ大統領とアガトン・ルワサFNL議長が和平合意に調印した。
ブルンジは共和制、大統領制をとる立憲国家である。現行憲法は2005年2月28日に制定されたもの。
国家元首である大統領は、国民の直接選挙により選出され、任期は5年。3選は禁止されている。内閣に相当する閣僚評議会のメンバーは、大統領が任命する。首相職は1998年6月12日に廃止され、現在は置かれていない。
議会は両院制で、上院と国民議会(下院)で構成される。上院は37議席以上54議席未満と規定され、全17県から間接選挙により選出される地方・民族代表(任期5年)と、歴代国家元首(終身任期)により構成される。国民議会は比例代表制に基づき選出された議員で構成され、定数は100議席を下回ってはならないとされている。任期は5年。得票率が2%を下回った政党や会派は、議席を獲得できない。
主要政党には、現大統領ピエール・ンクルンジザ率いるフツ系政党民主防衛国民会議・民主防衛勢力(CNDD-FDD)、メルシオル・ンダダイエ、シプリアン・ンタリャミラ、シルベストル・ンティバントゥンガニャ、ドミシアン・ンダイゼイエの4人の大統領を輩出したフツ系政党ブルンジ民主戦線 (FRODEBU)、ミシェル・ミコンベロ、ジャン=バティスト・バガザ、ピエール・ブヨヤの3人の大統領を輩出したツチ系政党の民族進歩連合 (UPRONA) の3党がある。また、反政府勢力「民族解放戦線」の政治部門として「パリペフツ党」(PALIPHEHUTU)があるが、政府により非合法政党とされている。
最高司法機関は最高裁判所である。憲法裁判所も存在。
西部にはタンガニーカ湖等が位置している。国土の多くが標高2000メートル程度の高原で、気候は熱帯に属するが、比較的涼しい。
内戦と経済制裁によって、アフリカの中でも経済開発が遅れている国のひとつ。世界銀行によればブルンジの1人あたりGNIは140ドル(2008年)で世界最下位である。
主要産業は農業で、就業人口の9割を占める。主な輸出品はコーヒー、綿花、茶、砂糖、皮革。
住民はフツ族が85%、ツチ族が14%。
言語は、公用語がルンディ語とフランス語。また、スワヒリ語も話されている。
宗教は、キリスト教が67%、現地固有の宗教が23%、イスラム教が10%である。